FIT期間が終わった後、発電所の電気をどこに売るか、もうお決まりですか?卒FIT後は、売電先や契約の形を自ら選べるようになります。その選択肢のひとつが、再エネの電気を求める企業と長期の契約を結ぶ「相対契約・PPA」です。この記事では、その概要と注意点をかんたんにご紹介します。

企業の再エネ需要が高まっている

脱炭素に取り組む企業を中心に、再生可能エネルギーの電気やその環境価値を、長期にわたって確保したいという需要が高まっています。FIT期間を終えた発電所にとって、こうした企業は新しい売電先の候補になります。

PPAには2つの型がある

  • フィジカルPPA:電気と環境価値を、小売電気事業者を通じて企業に届ける
  • バーチャルPPA:電気は市場などで売り、環境価値(非化石証書など)だけを企業に届ける

どちらも、あらかじめ価格や期間を決めて長期で取引するため、収入の見通しを立てやすいのが特徴です。

RE100の「15年ルール」とは

RE100は、事業で使う電力を100%再生可能エネルギーでまかなうことを目指す、世界の主要企業が加盟する国際的なイニシアチブです。加盟企業が「再エネを使った」と報告するためのルールを「技術要件」といいます。

2022年の改定で、加盟企業が2024年1月以降に調達する電力は、原則として新設か、運転開始(またはリパワリング)から15年以内の発電設備のものを使うことが求められるようになりました。これが「15年ルール」です。

ただし、次の場合は15年ルールの対象外です。

  • 「長期の契約」で、「発電所が特定されており」、「企業が当初の買い手として結んだ」PPAなど
  • 2024年1月より前に結んだ契約
  • 年間の電力使用量の15%まで

つまり、証書だけを売る方法や短期の契約に比べて、条件を満たす長期のPPAは、運転開始から年数がたった発電所にとっても検討の余地がある方法です。ただし、FIT期間中に電気を売ってきた発電所の場合、新しい相手の企業が「当初の買い手」にあたるかは確認が必要です。

そのほかの注意点

①フィジカルPPAは小売電気事業者を経由するため、企業側の電気料金には再エネ賦課金がかかります。
②FIT期間中の電気は特定契約で買い取られるため、PPAは原則として卒FIT後の選択肢です。

準備は早めに

契約の相手方の確保や、土地の契約期間の確認、設備の点検には時間がかかります。FIT期間の終了の数年前から、次の点を整理しておくのがおすすめです。

  • FIT期間の終了時期と運転開始日
  • 土地の契約期間(借地の場合)
  • 設備の状態と保守点検の記録
  • 過去の発電量のデータ

詳しくは解説ページへ

比較表、FIPへの移行、RE100の15年ルールの詳細、準備のチェックリストは、解説ページにまとめています。

相対契約・PPAの解説ページを見る

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【参考】RE100技術要件(2022年12月改定、2025年3月改定)、資源エネルギー庁の公表資料。本記事は一般的な制度の解説であり、個別の契約の可否や条件、RE100への適合性は、契約の相手方や関係機関への確認が必要です。

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