再エネ特措法 太陽光の名義変更で引き継ぐ5つの義務
太陽光の災害時協定 事例シリーズ ①/全3回

太陽光の災害時協定を、自治体と発電事業者が結ぶ例が出てきました。群馬県桐生市では、大きな停電のときに、太陽光発電の電気を市民に無償で提供する協定が結ばれています。この記事では、桐生市の事例を紹介しながら、東北の発電所でもできることを考えます。

この記事のポイント

  • 桐生市は、2026年3月に発電事業者と災害時の協定を結びました。
  • 大規模な停電のとき、太陽光の電気を市民などに無償で提供します。
  • 停電のときに電気を使うには、設備の準備と前もっての取り決めが必要です。
  • 東北の中小の発電所でも、できることから協定を結べます。

桐生市の太陽光の災害時協定

2026年3月13日 締結

群馬県桐生市 × KDDI株式会社・auリニューアブルエナジー株式会社

「災害時における再生可能エネルギー発電設備の利活用に関する協定」

桐生市内で、地震や風水害などによる大規模な停電が起きたときに、auリニューアブルエナジーが設置した太陽光発電設備の電気を、市民などに無償で提供するための決まりを定めた協定です。

地域に建てた発電所の電気を、いざというときに地域の人が使えるようにする。これは、太陽光の災害時協定のいちばんわかりやすい形です。

なぜ協定が必要なのか

停電すると、太陽光発電所は止まる

電線につながった太陽光発電所は、停電すると安全のために自動で止まります。停電中の電線に電気を流すと、修理する作業員が感電するおそれがあるためです。

そのため、停電のときに電気を使うには、パワコンの自立運転機能や非常用コンセント、蓄電池などの準備が必要です。

「いざというとき」は、前もって決めておく

停電が起きてから、だれが、どこで、どう電気を使えるようにするかを考えていては、間に合いません。前もって自治体と取り決めておくことで、住民にも知らせることができ、混乱を防げます。

太陽光の災害時協定で決めておきたいこと

  • 電気を提供する場所:どの発電所の、どこで使えるようにするか
  • 提供する条件:自治体の要請があったときなど、いつ提供するか
  • 使い方と注意:日中だけ・使える量に上限があることを、住民に知らせる
  • 連絡体制:災害のときの連絡先を、毎年確かめ合う
  • 費用:協力にかかる費用を、どちらが負担するか

東北の発電所でもできること

📍 大きな会社でなくても、協定は結べます

桐生市の事例は、大きな通信会社のグループの取り組みです。しかし、地域に根ざした中小の発電事業者でも、協定を結ぶことはできます。

非常用コンセントがない発電所でも、災害時の点検と自治体への報告、連絡体制を決めておくだけで、立派な地域貢献です。東日本大震災で長い停電を経験した東北だからこそ、こうした取り組みを広げていきたいと考えています。

次回(事例②)は、茨城県龍ケ崎市の、公共施設に太陽光と蓄電池を置く取り組みを紹介します。

太陽光の災害時協定のご相談

当事務所がお手伝いできること

当事務所は、発電所の事業者と自治体との太陽光の災害時協定の締結をお手伝いしています。協定書の案づくり、自治体との協議、発電所の関係法令の確認まで、まとめてご相談ください。

参考:桐生市 発表資料(2026年3月17日)

金惠英(ジン)行政書士事務所

〒980-0821 宮城県仙台市青葉区春日町8-5-302
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