再エネ特措法 太陽光の名義変更で引き継ぐ5つの義務
太陽光の災害時協定 事例シリーズ ③/全3回

長期安定適格事業者とは、太陽光発電所を集約し、長く安定して運営する事業者として、国(経済産業大臣)が認定した事業者のことです。正式には「長期安定適格太陽光発電事業者」といいます。2026年1月時点で、3社が認定されています。この記事では、認定の基準と、地域との共生がなぜ重視されているのかを紹介します。

この記事のポイント

  • 2026年1月30日時点で、3社が長期安定適格事業者に認定されています。
  • 認定の基準のひとつが、地域の信頼を得られる責任ある主体であることです。
  • 認定を受けると、名義変更のときの説明会に特例などがあります。
  • 中小の発電事業者も、地域との共生の取り組みで信頼を得ることができます。

国が認定した長期安定適格事業者3社

資源エネルギー庁が公表している一覧(2026年1月30日時点、五十音順)では、次の3社が認定されています。

  • 大阪瓦斯株式会社
  • 三菱HCキャピタルエナジー株式会社
  • NTTアノードエナジー株式会社

※ 一覧は、その後に更新されている場合があります。最新の情報は資源エネルギー庁のホームページでご確認ください。

長期安定適格事業者の認定の基準

国は、分散している太陽光発電事業を、責任ある事業者が集約して効率よく運営することで、太陽光を長く使える電源にしようとしています。認定の基準は、大きく3つです。

  1. 地域の信頼を得られる責任ある主体であること関係法令を守り、地域との共生や保安の確保に取り組む事業者であることが求められます。
  2. 長期安定的な事業の実施が見込まれること発電所を集約し、長い期間にわたって事業を続ける目標を持っていることが求められます。
  3. FIT/FIP制度によらずに事業を実施できること国の買取制度が終わったあとも、事業を続けられる力が求められます。

認定を受けると使える施策

  • 説明会の特例:名義変更(変更認定)のとき、原則として説明会に代えてポスティングなどの事前周知を選べます。
  • 電気主任技術者:一定の条件のもとで、統括制度の利用が広がります。
  • 廃棄等費用の積立:残りの期間にわたって積み立てることができます。
  • 売却情報の先行公開:事業売却を希望する事業者の情報を、一般の公表より先に知ることができます。

なぜ「地域との共生」が重視されるのか

認定を受けた事業者は、地域との共生と保安の確保の取組方針を、自社のホームページで公表する必要があります。発電所をたくさん集める事業者ほど、地域の信頼がなければ事業を続けられないからです。

事例①の桐生市、事例②の龍ケ崎市のように、自治体と協定を結んで災害に備えることは、地域との共生のわかりやすい形です。

東北の中小の発電事業者へ

📍 認定を受けなくても、地域の信頼は得られます

長期安定適格事業者の認定は、運転実績50,000kW以上など、大きな事業者向けの制度です。しかし、地域に根ざした中小の発電事業者にとっても、目指す方向は同じです。

除草を地元に任せる、災害時の連絡体制を自治体と決めておく、といった災害時協力協定の取り組みは、規模に関係なく始められます。東北の発電所が、地域とともに長く続くための一歩になります。

このシリーズの事例①:桐生市(停電時に電気を無償提供)と、事例②:龍ケ崎市(公共施設に太陽光と蓄電池)もあわせてご覧ください。

長期安定適格事業者と協定のご相談

当事務所がお手伝いできること

当事務所は、長期安定適格事業者の認定申請、自治体との災害時協力協定の締結、発電所の名義変更をお手伝いしています。説明会や事前周知が必要な名義変更は、東北6県と新潟県でお受けしています。

参考:資源エネルギー庁「長期安定適格太陽光発電事業者」
資源エネルギー庁「認定を受けた長期安定適格太陽光発電事業者の一覧」

金惠英(ジン)行政書士事務所

〒980-0821 宮城県仙台市青葉区春日町8-5-302
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